2次試験の独学用教材の紹介「意思決定会計講義ノート」

独学・予備校

「意思決定会計講義ノート」、通称「イケカコ」。

公認会計士試験や簿記検定試験の受験者向けのテキストですが、中小企業診断士試験においても、多くの受験者に使用されています。

この記事では、本書の構成と特徴、そして、レビューを紹介します。

意思決定会計講義ノートの「構成・特徴」

「意思決定会計講義ノート」は、次の12のLectureから構成される全177ページのテキストです。

Lecture 1 全部原価計算と直接原価計算 ー固定費調整ー
Lecture 2 CVP分析(基礎)ー固変分解・損益分岐点売上高ー
Lecture 3 CVP分析(応用)ー多品種製品のCVP分析、セールス・ミックス
Lecture 4 事業部の業績評価
Lecture 5 在庫管理
Lecture 6 業務的意思決定会計
Lecture 7 活動基準原価計算(ABC)
Lecture 8 戦略的意思決定会計(1)
Lecture 9 戦略的意思決定会計(2)
Lecture 10 戦略的意思決定会計(3)
Lecture 11 原価計算の新領域ーライフサイクル・コスティングと品質原価計算
Lecture 12 不確実性と情報

また、各Lectureは、次の3つのセクションで構成されています。

ステップ①「要点を整理しよう!」
ステップ②「解き方を理解しよう!」
ステップ③「実力を試してみよう!」

つまり、ステップ①で要点を理解し、ステップ②で例題の解き方を確認し、ステップ③で練習問題を解く、という流れです。

例えば、Lecture 1では、まず、ステップ①として「全部原価計算と直接原価計算の違い」の解説からはじまります。そして、「営業利益の求め方」、「固定費調整」の解説と続き、ステップ②の例題に移っていきます。

意思決定会計講義ノートの「レビュー」

私は、本書を事例Ⅳの得点アップのため、購入しました。

事例Ⅳは、事例Ⅰ〜Ⅳの中で、計算問題が含まれることから、最も勉強量が得点につながりやすい科目であり、本書が効果的だと考えたからです。

しかしながら、本書の中で「少なくとも2回読んでほしい」と述べられていましたが、私は、飛ばし飛ばしの1回だけ、という結果でした。

なぜなら、実際に読んでみると、本書は、本番の試験よりも問題の条件が複雑(高難度)で計算に時間がかかり、また、優先度が低い論点も含まれていることから、効率性という意味ではイマイチだなと考えたからです。

特に、受験1年目で合格を目指していた私にとっては、効率性がイマイチというのは致命的でした。

正直なところ、使用しなくても良かったな、というのが率直な感想です。

一方で、複数年計画で受験する場合や少しでも合格率を高めたい場合は、オススメできます。

なぜなら、2次試験は相対的評価により上位約20%が合格する試験だからです。

先述のとおり、事例Ⅳは最も勉強量が得点につながりやすい科目です。

さらに、例年出題されていない優先度が低い論点が、突如出題されることがあります。

そのような問題に対して、対応する力を養ってくれるのが、本書であり、その加点が合格を手繰り寄せてくれると考えます。

まとめ

「意思決定会計講義ノート」を中小企業診断士試験2次試験の独学用教材として購入すべきか否かは次のとおりです。

■受験1年目で合格を目指す方、とにかく効率的に勉強したい方には、「オススメ度は低い」

■複数年計画で受験される方、少しでも合格率を高めたい方には、「オススメ度は高い」

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