【検証】2次試験の合格率は、実は1回目の受験者の方が高い?

試験情報

中小企業診断士試験の最大の山場と言えば、2次試験(筆記試験)です。

1次試験を突破した受験生がライバルであることに加え、読解力や文章力などの基礎的な力も試されることから、必然的に試験の難易度は、1次試験よりも上がります。

さて、この2次試験(筆記試験)ですが、1回目の受験よりも2回目の受験の方が、受験経験や準備期間などにより、合格率が高いのでしょうか。

この記事では、その点について、分析していきます。

統計資料から読み解くのが困難…

いざ、統計資料を見てみると、まず、受験回数別のデータがありません。

そして、計算して導こうにも、分析に必要な多くの情報が不足していることに気づきます…

そのため、学生時代以来ですが、2次方程式を使った算出を試みることにしました。

計算式の組み立て

統計資料(19年分)として読み取れるデータには、次のものがあります。

・2次試験(筆記試験)の受験者数(累計)88,723人

・1次試験合格者数(累計) 57,890人

・2次試験(筆記試験)の受験率(平均) 97.12%

・2次試験(筆記試験)の合格者数(累計)16,387人

また、受験1回目と2回目それぞれの合格者数を算出するため、次のものを「X」、「Y」、「Z」に設定します。

・2次試験(筆記試験)の申込率 X

・2次試験(筆記試験)2回目の受験者数 Y

・2次試験(筆記試験)を1回目で合格した人数 Z

これらの情報から組んだ計算式がこちらです。

・88,723 – (57,890 × X × 0.9712) = Y

・(57,890 × X × 0.9712) – (Y ÷ 0.9712 ÷ X) = Z

・0 =≪ Z =≪ 16,387

計算結果

計算式を解くと、次のような解が求められました。

・0.8599 =≪ X =≪ 0.9579

・34,863 =≪ Y =≪ 40,376

計算結果の検証

上で求めた2次試験(筆記試験)の申込率を、別に作成していた1回目と2回目の合格者数の計算表に、代入してみます。

一番低い申込率86%を入れた結果がこちらです。

・受験1回目の合格率 17%

・受験2回目の合格率 10%

以降、申込率を上げていくと、受験1回目の合格率が上がり、2回目が下がっていく結果になりました。

例えば、89%の場合、次のとおりとなります。

・受験1回目の合格率 24%

・受験2回目の合格率  6%

まとめ

今回の検証では、受験1回目の方が合格率が高いことが判明しました。

知識に加え、読解力や文章力などの基礎的な力も試されることから、中小企業診断士試験の学習以前の努力も問われているかもしれません。

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